世界が雨に啼く音

I CAN'Tで語る言葉たち…   

トゥ・エンテラスラン・へベス・フォエ・マナヤ

リエーザはある日恋人について考えていた
その見えることのない未来はただ予想でしかなく、彼女を悩ませた
どれほど彼が愛してる事を伝え、永遠を約束しようとも、この世界では絶対はない
何かの不運が引き裂くかもしれない
そう考えれば考えるほど不安になり、彼女は悩んだ末にアルンヘックの森の中に住んでいる魔女の元を訪ねた
人工的な物は全く何もない豊かな森の中にポツンと建っている小さな家、そこに魔女であるウーベ・ヤルストルゴナ・カラヤンが住んでいる
600年ほど生きており、多くの魔法の知識を持った黒魔術師でもあり自給自足の生活をしているが、こういった悩みを抱える人の間で評判だ
「お久しぶりです」
彼女が扉をノックすると中からウーべが出てきた
ちょうど回復薬を調合していたようで、部屋の中は異様な香りが立ち込めていた
彼女はウーべに相談をした

ウーべは、見た目はとても怖いのだが心優しく、親身になって聞いてくれた

トゥ・エンテラスラン・ベベス・フォエ・マナヤ

古いことわざだ

トゥ(否定形の単語)

エンテラスラン(理解をする)

ベベス(人生)

フォエ(だから)

マナヤ(楽しい)

つまり"人生はわからないから楽しい"ということだ

「何もかも分かっちまった人生なんて楽しいと思うかい?600年生きてるアタシにだって未来なんてわからないさ。だから悩んで考えて信じてみるのが楽しいのさ」

ウーべはそう言うと小さな緑色の石を彼女に渡した

石にはウーべの魔力が宿っていて、お守りとして持っていたらきっと役に立つそうだ

ウーべの話を聞いて心が潤った彼女はお礼を言って森を出た

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トゥ・エンテラスラン・ベベス・フォエ・マナヤ

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悩みがあるのなら、心でそっと呟いてみよう