世界が雨に啼く音

I CAN'Tで語る言葉たち…   

小さな国ヤナンと魔剣ホーネンギョク

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小さな島国が大陸から遠く離れた場所にある

ヤナンと言う国で比較的暖かい国ながら雪も降る

ラッハル聖都からヤナンは行くことが難しいため、旅人は少ない

ヤナンには魔力を持った人は存在しないと言われている

ヤナンはフィラリスの言語と違い独特の文化の上で独自の言葉を話してきた

ヤナンで鍛治職人を知っているニワル・タムルは高齢だが腕は全く衰えていない

ノーディンバットの兵士長であるラガス・ダルガスはホーネンギョクと言うヤナンのニワルにしか作れない最高の剣の噂を聞いて、ヤナンへ出発した

長い旅だったがようやくヤナンに降り立った

まず言葉がわからずとても苦労した

トキンと言う町の少しはずれにあるマサナという町にニワルは住んでいた

ラガスは拙いヤナン語でホーネンギョクを買い取らせてくれないかと言うが、ニワルは本当にホーネンギョクにふさわしいか見極めたいので木刀での勝負したいと言う

ニワルは80の齢を超える老体で、背丈は少女ほど、ぼさぼさの白髪を後ろに縛り、笑っているような優しい目をしている普通のおじさんだった


ラガスの部下は少し小馬鹿にしたような笑みを浮かべたが、ラガスはただならぬ気配を感じていた

勝負の内容は木刀が腹から上に触れたら負けと言うもの

始まってすぐに仕掛けるラガスだがなぜか剣が当たらないどころか、防ぎの剣に当たると腕の力がズーンと抜けるような感覚を感じていた

ニワルは剣の衝撃を重心と一緒に瞬間的に別方向へ払い殺していた

しかも最小限の動きで払われるのでラガスには全く感じず感じ取ることができなかった

木刀が振り落とされそうになるのを必死に制御するラガスを見ていた部下たちはようやくニワルの異様さを感じていた

「そろそろこちらからも行くぞ」と言った次の瞬間、剣を振ったニワルの周りに小さな竜巻が巻き起こり、姿を消した

そして何かが頭に当たった…ニワルの木刀だった


ラガス君の剣は力の剣だ

剣は受けるもので、力を流れによって受け、流れで斬るのだ


おそらくどんな切れ味の良い剣で挑んでも木刀にすら勝てなかっただろう

ラガスはニワルに剣を教えてくれと頼んだ

笑顔で了解するニワル、そしてラガスは1年の休暇を取り、鍛治の手伝いの仕事をしながらヤナンに滞在することになった

これが創世暦9961年から約200年前のこと

ラガスは帰国後みんなに剣を教えた

そしてノーディンバットの剣技の腕は世界一と言われるようになる

この剣に、ラガスは「ニワル・ナーガス」名付けた

フェミル語でニワルの剣武術と言う意味だ

話の大切な部分のホーネンギョクがどうなったか?

ラガスは帰国する前に洞窟の奥に封印されたホーネンギョクのところに連れて行ってもらった

実は魔剣であった…ラガスがホーネンギョクに近づくとラガスの魔力に共鳴し、魔力を吸い取ろうとするのが感じられた

ニワルは40年ほど前にホーネンギョクを作った

空が黒くかすむ不思議な夜、黒装束を着た男がニワルの家におしかけ、とっさにホーネンギョクで太刀打ちしたのだが、切った男の血がホーネンギョクに呪いをかけたという

黒装束の男は不気味な笑みを浮かべながら走り去った

呪われた剣ホーネンギョク

今洞窟の最深部に裁断と朝に祀られている

近づくものもいないと言う